「家」に対する価値観の違いで揉めたこと。

暮らしのこと

家の購入やリフォームにあたって、家族で意見が合わずに悩んだこと、ありますか?

私たち夫婦にもありました。お互いの意見がぶつかり、揉めたりモヤモヤした、苦い経験が…。今回はその経験について書いていきたいと思います。そのうえで、意見が合わないときに、どのように解決策を探っていくのか。話し合いを進めるうえで大切だと感じたことについてお話しします。

はじめに

私たちは、2024年に中古戸建てを購入した30代夫婦です。私たちは、ふだん暮らしているぶんには同じくらいの金銭感覚持ってるな〜と感じています。ところが、家に対する考え方には少々違いがありまして…、

それぞれの基本的なスタンスは以下のとおりです。

つま: 住居費はできるだけ安く済ませたい!お金を貯めて、老後にリフォームか住み替えをして快適に暮らしたい。ちなみに、体は割と丈夫。

おっと: お金の融通がきく範囲で、安全な家に家族を住ませたい。繊細な性質がある。

この考え方や性質の違いから、時に意見の相違が生まれることになるのです。

ガスコンロ交換で揉めた話

まずは、最初にして最大の戦い。ガスコンロ交換事件です。

御年27歳。わが家のガスコンロ

うちのガスコンロは、おそらく建築当初から付いていたものです。ということは、27年間使っていることになります。安全装置や揚げ物の温度調節機能等はありません。ただ、今のところ不具合なく使えています。

夫は、家の引き渡し後、ガスコンロの交換がしたいと言いました。ズボラな私はこれまで何回か火を消し忘れたことがあり、安全装置がないと不安というのが夫の意見でした。

たしかに、私のことだから、消し忘れない保証はありません…(汗)

ガス会社のリースで月990円で交換できるということで、業者に話を聞いてみることにしました。
ところが、業者いわく、「リースは割高なので、一括購入がおすすめですよ!」その価格、15万円

ホームインスペクションやリフォーム費用ですでに予算オーバー。まだ使えるガスコンロを15万円かけて新しくする必要はあるのか…。

私はその場ではOKしたものの、金額に引っ掛かっていました。

もっと金額を抑える方法はないかな…とあれこれ考え、数日後、ひらめきました。

つま
つま

ガスコンロの交換はやめて、自動調理ができる電気調理鍋(約2万円)を買うのはどうかな。安く済むし、コンロを使う機会も減るから安全なのでは!?

幸いなことにクーリングオフの期間内。早速、夫に相談してみたところ、想定外の反応が返ってきたのです。

なぜかケンカに。
おっと
おっと

どうして業者が来たときに言わなかったん!?
ガスコンロには安全装置が付いていたほうがいい!!便利な機能がどうこうより、家族の安全のために言ってるんやで

………(´・ω・`)

あれこれ話し合い、

つま
つま

それじゃあ、もう少し安いガスコンロを買おうか。
それなら10万円で買えるし、浮いたお金で電気鍋も買える。

ちなみに、15万円と10万円の機種の違いは、魚焼きグリルの両面焼き機能がついているかどうかです。

おっと
おっと

電話せなあかんやん……

不満をいいつつ、10万円のコンロを契約してくれるものと思っていたのです。

ところが…

おっと
おっと

コンロ、キャンセルしといた。もうどうでもいい

はぁ?

つま
つま

10万円のコンロにしてって言ったやん!!なんで勝手にキャンセルするん!?!?

おっと
おっと

安全のために交換しようって言ってるのに、全然分かってくれないから…

はぁ???

結局コンロは買わず、このあと1週間ぐらい冷戦状態でした。

その後は今に至るまで古いガスコンロを使い続けています。火を消し忘れないよう、ヤカンを火にかけたまま別の部屋に行くときにはキッチンタイマーをセットしています。

なんと、消し忘れは今のところしていません!人間、必要に迫られると注意力が高まるのでしょうか。
交換はもう少し使い込んでからでいいかなと思います。夫はどう思っているか知りませんが。

耐震補強、必要??

耐震診断をすることになった経緯

災害が来ても大丈夫な家に住みたい。

これは、夫婦で共通の認識でした。
なので、ハザードマップをチェックして、土砂災害警戒区域ではない立地に家を買いました。

そして、新耐震基準に適合した家を選びました。

新耐震基準…1981年/昭和56年 6月1日に施行された建築基準法に基づいて建てられた家。それ以前に建てられた旧耐震の家と比べて、倒壊リスクが低いとされる。

これで地震がきてもある程度は安心できると思っていました。

ところが…、

ある日、夫が言いました。

おっと
おっと

うち、新耐震基準やけど、2000年基準を満たしていないと思うわ…

夫は家を購入した後も木造建築について勉強し、さらには自ら床下や天井裏に潜って家の構造を調べたようです。

簡単に言うと、2000年の基準改正で金具の取り付け基準や壁の配置バランスについての規定が定められ、従来よりも高い耐震性が求められるようになりました。
さらに詳しい違いについては、夫が記事を書いているのでこちらを参考にしてください。

つま
つま

え?新耐震基準やし、いいんじゃない?

おっと
おっと

いや、柱と梁のつなぎ目が金物で補強されていないから、直下型地震が来たら1階だけ倒れるよ。せめて金物だけでも付けておきたい。

そこで、耐震補強工事を手がける会社の、無料耐震診断(「一般耐震診断」という基準に基づき測定)を申し込みました。

結果は、1階が「一応倒壊しない」

2階が「倒壊しない」

結果には倒壊しないって書いてあるから、このままでいいんじゃない??と私は思いました。

しかし、夫は追加で耐震工事をやりたいと言いました。

追加工事、決定

この工事に関しては、業者も、しておいた方が安心とのことでした。

内容は、

  • 「ホールダウン金物」という金具を屋外壁に取り付ける
  • 天井裏の木材に金具を取り付ける

というもの。その費用、76万円。

おっと
おっと

これで少しは安心できる!

今の家にそこまでお金をかけたくなかった私は、ちょっとモヤモヤしました。耐震診断しなかったら知らぬが仏で済んだかもしれないなぁ…でも、地震がいつ来るか分からないし、家族の安全のためと言われると、反対できません。

結局、夫に押し切られる形で工事をすることになりました。これで夫の気が済むならいいかな、と思っています。

現在の夫はというと、気になりだすと止まらない性格なので、住宅の耐震についての記事をチェックしたり、屋根裏に自ら入って金具のゆるみをチェックしたりしています。

私は、よくやるな…と傍観しています。

夫が「安全」にこだわる理由

実は、夫が安全にこだわるのには、理由がありました。

夫は転勤族で、近い将来、単身赴任をする可能性があります。
単身赴任のデメリットの一つとして、家族の危機にすぐに駆けつけられない ということがあります。

また、夫は繊細な性質があり、東日本大震災では被害を受けていませんが、不安から1ヶ月ほど不眠になったそうです。

もし、地震が来て家が壊れたら…、家族の命にかかわります。

そうならないよう、家が倒壊しない程度に補強しておきたい。

もし、火の消し忘れで火事になったら…。

火事にならないよう、せめてガスコンロに消し忘れ防止機能をつけておきたい。

そんな気持ちから、安全な家にこだわっていたのでした。

私が家にお金をかけたくない理由

私が子供の頃の話です。

親が購入した築10年ちょっとの家に、小学生〜大学生の時まで住んでいました。

虫が多いし、コタツから出ようと思って壁を蹴ると壁に穴があきました。母と兄弟と雑魚寝して、自分の部屋はありませんでした。

その家で10年過ごしたのち、両親は新築戸建てを購入しました。

それを見ていた私は、「子育てが落ち着いた頃に快適な家に引っ越すのって、夢があるな…」と思ったのです。

さらに、夫が単身赴任になるとお金がかかるし、学費も貯めないといけない。だから今はなるべく住居費を抑えて貯蓄したい。

子供が大きくなってから余裕ができたら、リフォームか、その時に暮らしやすい家に住み替えたいなぁ…。

まぁ、さすがに虫が多い家には住みたくないし、我が家の場合、すでにリフォームにお金をかけてしまったんですけどね。。。

まとめ

家は暮らしの基礎となるものなので、自分のなかでゆずれない部分があると思います。一方、家族が暮らす家となると、自分の意見だけでは決めることができません。

安全性や快適な暮らしを求めるのも重要ですが、それにかけるお金には限度がある…。
その折り合いをつけるのが難しいように思います。

暮らしのなかで何を重要と考えるかは、これまでの生き方から影響を受けていることも多いのではないかと思います。
なので、自分の考えはぜひ大切にしてほしいです。

そのうえで着地点を探るためには、次の2点が重要ではないかと思います。

  • 「やりたいこと」の可否ではなく、「なぜそう思うのか」を時間をかけて話し合う。
  • お金の棚卸しをする。ライフプランを立てて、今の貯蓄と、使えるお金、残すべきお金を考える。

それでも、意見が一致しないこともあると思いますが…。 これまでの経験を含めて自分の考えを伝えることで、お互いの理解が深まるような気がします。

なるべく家族みんなが納得する方法が見つかるよう、時間をかけて話し合ってみてください。
その時間が、皆様にとって実りあるものとなりますように。

すー

30代半ばで、関西某所に中古戸建てを購入。
そのときの経験を伝えるべく、育児&仕事の合間をぬって執筆中。
寝かしつけ時の睡魔と日々闘っている。

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