子育て世代が中古戸建てに住んで感じたこと②|中古住宅の現実

暮らしのこと

前回の記事では、戸建てに住んで感じた「暮らしごこち」を中心にメリット・デメリットをご紹介しました。

自由度が高く子育てがしやすい一方、中古戸建てには実際に住んでみて初めて気づく「ギャップ」や「想定外のポイント」もありました。

「人が住んでいた家だからそのままでも住めるはず」
そんなイメージを持っていましたが、実際には人それぞれ生活スタイルや求める快適さが違うため、そのまま暮らせるとは限りませんでした

今回は、中古戸建てに住んでみて感じたリアルな部分や、快適に暮らすために工夫していることについて、体験をもとにご紹介します。

☆★☆ この記事を読むとこんなことが分かります ☆★☆

  • 中古住宅、実際住んでみてどうだった?
  • どんなところをリフォームした?
  • 妥協したところと後悔したところ
  • 維持費について実感したこと

中古住宅は“そのまま快適に暮らせる”とは限らない

中古住宅
写真はイメージです。

中古住宅は「すでに人が住んでいた家」という点では安心な面もありますが、実際に住んでみると、そのまま快適に暮らせるとは限らないと感じました

それは、生活に必要なものや快適と感じる基準は人によって大きく異なるためでした。実際に住んでみて、次のようなことを感じました。

人によって違う「生活に必要なもの」

まず感じたことが、「生活に必要なもの」の違いです。前の住人と私たちとでは、生活に必要な設備が違いました。

私たちにとって、テレビは生活に欠かせないものです。朝、教育番組を見ながら出かける支度をしたり、夜はみんなでアニメを見ながらご飯を食べたりしています。

ところが、マイホームを購入したとき、想定外の事実が判明しました。なんと、地上波放送のアンテナがついていなかったのです。

そのため、リフォームの際にテレビアンテナを設置することになり、思わぬ出費となりました。

快適と感じる基準の違い

また、快適と感じる基準も、人によって違いがあると感じました。

たとえば、部屋の明るさや室温。ほかにも「この窓は外からの視線が気になる…」といった細かいところまで。快適と感じる内装や設備は、私たち夫婦間でも違いがあります。

中古住宅なら、なおさら自分にとって快適とは言えない箇所があるのは仕方がないことです。

私が一番気になったのは、網戸が破れたままになっていたことです。破れたままの網戸から虫が侵入するおそれがある状態は、私にとっては快適な家とはとても言えませんでした。

理想の間取りとのギャップ

写真はイメージです。

中古住宅では、すでに完成された間取りに合わせて生活することになります。

そのため、生活スタイルにあった理想の間取りとは異なる場合が多く、「もう少しこうだったらいいのに」と感じる部分が出てきがちです。

わが家は台所とリビングが分かれていますが、「まあ、悪くないかな」と思って購入を決めました。

納得して購入したはずが、やはり毎日生活していると、料理の最中にリビングにいる子どもの相手ができないなど、ちょっとした不便さを感じることがあります。

入居前に気になったポイント

入居前の段階で、特に気になったのは「設備の状態」と「におい・汚れ」でした。

設備の状態

中古住宅は、ぱっと見ただけでは分からなくても、よく見ると内装や設備に古さを感じるものがありました。特に気になったのは、次のようなことです。

  • 台所の設備の古さ
  • 壁紙の汚れ
  • 細かい傷や使用感

特によく使う1階の廊下や台所のフローリングは劣化がみられ、コーティングがはがれてザラザラしていました。

台所の設備も建築当初の27年もの。
ガスコンロには消し忘れ防止の安全装置や揚げ物の温度センサーがついておらず、もちろん食洗機もありませんでした。

前の住人の「におい」と「汚れ」

中古物件を購入して一番想定外だったのが、においと汚れの問題です。

購入した家は、内覧のとき、部屋じゅうに柔軟剤のにおいが漂っていました。

リフォームの際につけた「美装クリーニング」というオプションでは柔軟剤のにおいは全く取れず、さらに室内はススだらけで、歩くと靴下が真っ黒になりました。

出費を抑えるために自分たちで対処するほかなく、入居前に部屋じゅう拭き掃除するのに苦労しました。

中古住宅で気持ちよく暮らすためには、入居前の準備はかなり大事だと感じました。

理想の暮らしに近づけるためにやったこと

正直に言うと、中古住宅で快適に暮らすためにはリフォームやDIYはほぼ必須でした。

理想の家に近づけるために行ったことを、「入居前にやったこと」と「入居後にやったこと」に分けて紹介します。

入居前にやったこと

寝室
室内用塗り壁材「ひとりで塗れるもん」で塗った寝室

入居前には、「住み始めてから後悔しそうな部分」を直しました。

  • 水まわりの間取り変更
  • 外壁・屋根・基礎の補修
  • 快適に過ごすための設備を整える(テレビアンテナ設置、網戸の張り替え)
  • フローリングシートを貼るDIY
  • 壁を塗るDIY

一番の優先事項は、水まわりの間取り変更でした。子供がいる生活では、お風呂や洗面の使い勝手が悪いとかなり苦労しそうだと思いました。

そこで、一体となっていた風呂・トイレ・洗面を別々に。大掛かりなリフォームとなり、費用はかさみましたが、入浴や歯磨きなどの日常生活が快適に送れる快適な家になりました。

そして、少しでも費用を抑えるため、自分たちでできそうなところはDIYをしました。

具体的には、汚れが気になる壁を塗るフローリングシートを貼るといったことです。

気になる部分を少し変えるだけで部屋の印象が変わるのと同時に、自分たちの手を動かすことで「本当にここに住むんだ」と前向きな気持ちになれたのを覚えています。

壁は、初心者でも挑戦しやすい「ひとりで塗れるもん」を使って塗りました。DIYの様子はこちらの記事で紹介しています。

入居後にやったこと

引越しを終えて暮らしはじめてから、「もっとこうだったらいいのに」と思う部分が少しずつ見えてきました。

そこで、入居後は「住みながら変えていけるところ」を少しずつ整え、快適な家を作っていきました。

窓の断熱、防犯DIY

「エコな簡易内窓キット」で内窓をDIY

住んでからまず取り掛かったのが、窓の断熱・防犯DIYでした。

一戸建て住宅は冬の冷え込みが厳しいと言われています。それは、地面からの冷気がダイレクトに伝わることや、隣に住居があるマンションと比べて外気にさらされている面積が多いことなどが原因です。

そのなかでも特に大きな原因に感じたのが窓からの冷気です。というのも、窓から出入りする熱の量は、全体の50%以上にものぼるようです。

参考:<窓の断熱がもたらす効果とは?-窓の断熱リフォーム費用についても紹介 /YKK AP株式会社(トップページ https://www.ykkap.co.jp

また、特に1階の窓は道路に面しているため、外からの視線が気になりました

そこでわが家では、断熱重視の寝室の窓には簡易キットで内窓を作り防犯面が気になる1階の窓には窓用金具で中空ポリカ板を貼り、防犯・断熱DIYを行いました。

窓の断熱性・防犯性能を高めることで、暖房の効きがよくなり、防犯上も安心して生活できる部屋をつくることができました。

耐震補強

住み始めてから取り掛かったなかで最も大きなことは、耐震補強工事でした。

わが家は1981年6月1日以降に建てられたいわゆる「新耐震基準」に準拠している家です。ところが、家を購入した後で、より厳しい基準が定められた「2000年耐震基準」というものがあることを知りました。

そこで耐震診断を受けた結果、倒壊に耐えられるレベルにするためには補強が必要という結果に。70万円かけて耐震補強工事を行うことになりました。

「2000年耐震基準」についてはこちらの記事で紹介しています。

妥協したところ

中古戸建てを選ぶときに感じたのは、すべてを理想通りにするのは難しいということでした。

わが家も、いくつか妥協して購入した点があります。

  • キッチンとリビングが分かれていたこと
  • 立地(ゴミ捨て場が近い場所だったこと)
  • 日当たりがすごく良いとは言えなかったこと
  • ガスコンロの交換やフローリングの張り替え

これらは購入を考える段階で「微妙だな…」と思ったり、リフォームをしようと思ったけれどもあえてそのままにしました。

正直に言うと、「もう少し条件のいい家もあるかもしれない」と迷ったこともありました。

一方で、価格や広さなど他の条件は満足できるものだったので、最終的には「ここなら暮らしていけそう」と思って決めました。

中古戸建ては、“100点の家を買う”というより、自分たちにとって80点の家を見つけて、住みながら90点にしていくイメージで探してみるものかなと感じました。

実際に住んでから後悔したところ

次に、住み始めてから気づいた中古住宅ならではの「想像と違った」部分を紹介します。

ひとつは、においの問題です。

入居前に掃除もして、壁や床についた前の住人の汚れや柔軟剤のにおいはきれいに取れました。
しかし、古い家特有のにおいはすぐには消えませんでした

住んでいるうちに少しずつ気にならなくなってきましたが、1年以上経った今でも、ふとした時に古い家のにおいを感じることがあります。

もうひとつは、新築のように気軽に友人を呼べる家ではないと感じたことです。

家自体は気に入っているのですが、どうしてもあちこちに古さが残っています。はがれたフローリングや“古い家のにおい”が気になる家に、あえて友人を招く気分にはなりませんでした。

もし新築の家を買っていたら、ホームパーティーをしてみたかったなぁ…と、少しだけ後悔しました。

中古住宅=維持費がかかる?

維持費について感じたこと

中古住宅というと、「維持費がたくさんかかりそう」と不安に思う人も多いと思います。

実際に住んでみて感じたのは、中古だから特別にお金がかかるというわけではないということでした。

というのも、新築の家でも設備は少しずつ劣化していきます。
給湯器や水回り、外壁などは、どんな家でも年数が経てばメンテナンスが必要になります。

実際、住みはじめて1年以上が経ちましたが、今のところ設備に不具合はなさそうです。

「中古住宅だから維持費がかかる」というより、どんな家でも維持費はかかるものだと思います。

中古住宅では気をつけた方がいいところ

ただし、中古住宅の場合、ひとつだけ気になる点がありました。

それは、水道管などの見えない部分で劣化が進んでいる可能性があることです。

給湯器や外壁などは目に見えるので、メンテナンスもしやすいですが、水道管や電気の配線はふだん目にしないぶん、劣化具合が分かりません。

その結果、「急に水漏れした…」などといったトラブルにみまわれるかもしれない、ということを想定しておく必要はあります。

設備が少ないからこそシンプルに暮らせる

中古住宅は最新の家と比較して設備が少ない傾向にあります。
必要最小限の設備だけで暮らせるので、維持費は意外とかからないと感じています。

例えば、パワーウィンドウつきの雨戸、食洗機、浴室乾燥機など。

これらの便利な設備はわが家にはありません。一方、結果的に「故障する可能性がある箇所」が少なくて住んでいると感じています。

中古戸建ては豪華な設備がそろった家ではありませんが、無理のないシンプルな暮らしができる家だと思います。

中古住宅の魅力〜新築にはないレトロ感〜

さいごに、中古住宅ならではの魅力を紹介します。それは、新築の建物にはない個性があるということです。

近年雑誌やテレビなどで「古民家」でのスローライフが紹介され、その生活に憧れている方も多いと思います。縁側、和室、欄間や床の間がある、いわゆる「古民家」は独特の趣があって、魅力的ですよね。

我が家は平成初期に建てられた家なので、古民家…とは言えませんが、それなりに趣があります。
特に、照明器具が凝ったデザインで(写真参照)、家を建てた人のこだわりが感じられます。

好きか嫌いかは好みが分かれるところですが…、私は個性的でいいんじゃないかな〜と思っています。

子供たちの目には、この家がどう映っているのかは分かりません。
子供が成長して独立して、ふと実家に思いを馳せるとき、懐かしいものとして家の趣きが思い出されるなら、素敵なことだな…と思います。

個性的な我が家の照明器具
個性的な我が家の照明器具

まとめ(中古戸建てって、結局どうなの?)

リフォーム・DIYで理想の暮らしに近づけていける

今回の記事では、中古住宅を購入し、実際に住んでみて感じたことを紹介しました。

最も強く感じたのは、中古住宅は最初から完璧な家ではないということでした。

それは、他人が使っていたから何となく嫌だな…。という単純な話ではなく、人によって生活に必要なものや快適と感じる基準が異なるということが原因だと感じました。

そのため、中古住宅に住むなら、理想の暮らしに近づけるためのリフォームやDIYはほぼ必須だと思います。

家で過ごす時間が長い子育て世代にとっては、家の安全性と快適さは最も重要なことだと思います。

わが家も、間取り変更や外壁等の補修、耐震補強など「生活に大きく関わる部分」には費用をかけ、細かい部分はDIYで少しずつ整えてきました。

その結果、最初は微妙と感じていた部分も、少しずつ自分たちの暮らしに合わせていくことができました。そして今では、レトロでシンプルな中古一戸建て生活を楽しめるようになりました。

100点満点の完璧な家を作るのは難しい

中古住宅は、残念ながら、100点満点の家を目指すのは難しいかもしれません。

というのも、古さが気になる設備や内装、その全てを理想通りに変えようと思うとかなりの金額が必要となります。

そこで、

  • リフォームするところ
  • DIYで対応するところ
  • 思い切ってあきらめるところ

この取捨選択が必要となります。

どうしても「あきらめるところ」を考えないといけないので、100点満点の完璧さを求めるのは難しいと感じています。これが、中古住宅の現実です。

内装や設備の古さ、理想の間取りとのギャップなどを、「これくらいなら妥協できる」と思えるかどうか。中古住宅の購入を考えるときには、この点について現実的に考える必要がありそうです。

前回と今回の記事で、中古一戸建ての「暮らしごこち」と「リアルな現実」を紹介しました。

ここまで読んでいただいて少しでも「購入を考えてみようかな」と感じた方のために、次回の記事では購入前に考えておきたいポイントを紹介したいと思います。

すー

30代半ばで、関西某所に中古戸建てを購入。
そのときの経験を伝えるべく、育児&仕事の合間をぬって執筆中。
寝かしつけ時の睡魔と日々闘っている。

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