子育て世代が「中古」「戸建て」に住んで感じたこと(Part2)

中古戸建てに住んで感じたこと 中古・戸建ての家について

子育て世代の私たちが、実際に中古戸建てに住んでみたうえで、思ったこと、感じたことを書いていく記事。

前回の記事では、戸建てと子育ての相性や、階段は不便?という疑問など、戸建ての生活感を中心に書いていきました。
今回は第2弾として、中古物件ってどうなん?ということを中心に書いていきたいと思います。

我が家の家族構成は、夫、妻、子供(購入当時6才&2才)の4人家族。子育て世代の視点で、「戸建て」あるいは「中古物件」のメリットとデメリットを考えていきます。

世間的に新築物件の人気が高いなか、価格や立地の良さなどから「中古戸建て」を検討する方も多いと思います。

子育て世代が住む物件として、「戸建て」「中古」にはメリットが多いことも確かです。

主なメリットは ◎物音が気になりにくい ◎購入価格が抑えられる ◎屋外スペースの利便性が高い という点かと思います。以下の記事で詳しく紹介しています。

一方で、中古住宅にはデメリットも少なからず存在しています。

住む家を決めるのは、人生における重要な決断。メリットだけでなくデメリットも把握したうえで、後悔のない選択をしていただきたいと思います。

生活に求める“快適さ”のレベルは人それぞれ

中古物件を購入してまず思ったことは、暮らしていくうえで求める「快適さ」って、人によって違うんだな…ということでした。

中古住宅

人が住んでいたから、快適に暮らせる…とは限らない

このたび購入したわが家は、居住中の物件を内覧して購入しました。

今も人が住んでいる家なんだから、気になる点をいくつか直せば、OKでしょ!?と考えていました。
しかし、すぐに気づきました。「住める」と「暮らせる」は違う。細かい点を見ていくと、「これはちょっと…」と思うところが次々に出てきます。

「最低限必要なもの」って人によって違うんだな。

いちばん衝撃だったのが、「地上波放送のアンテナがついていない」。え、そんな家あるんですか??

家を建てた前々主も、前の主も、テレビ見ていなかったんですね…。
私たち(特に教育テレビにお世話になっている子供たち)には絶対、テレビが必要。
迷うことなくテレビアンテナを設置しました。

そして、網戸はボロボロ。穴が空いた状態で放置されていました。
虫が大嫌いな私としては、信じられない状態でした。

設備の状態

内装や設備機器も、古い状態が目立つものがありました。

フローリングは劣化が激しく、特によく使う1階の廊下やダイニングは、コーティングがはがれてザラザラしていました。

キッチンの設備も建築当初の27年もの。
ガスコンロには安全装置や揚げ物の温度センサーがついておらず、もちろん食洗機もありません。

「におい」と「汚れ」

中古物件を購入して一番想定外だったのが、におい問題です。

「人の家のにおい」というのでしょうか。内覧したときから、部屋中に漂う柔軟剤のにおいが気になっていました。
そこで、リフォーム会社に入居前クリーニングをお願いしました。におい問題は、これで解決!と思っていたのですが…

入居前クリーニングも終わって引き渡しの日、私は絶望しました。においは全く取れていなかったのです!!
また、引き渡された家はススだらけで、歩くと靴下が真っ黒になりました…。

それからは、引越し前に時間を見つけて拭き掃除の日々……。鼻が慣れたのも幾分かあると思いますが、2週間ほどで、においはほとんどなくなりました。

維持費について

中古住宅=維持費がかかる?

中古住宅は維持費がかかる、というのはよく言います。これは本当でしょうか。

確かに、あらゆる設備が古くなって、次々と交換が必要になる、ということはあるかもしれません。
例えるならば、自動車も年数が経つにつれて、部品の交換頻度が増えるのと同じような感じでしょうか。

わが家でも外壁や内装などは古さが目立ち、外壁に関してはこの機会に塗り直しを行いました。(費用は約130万円でした。)

一方、まだ住み始めて1年ですが、今のところは設備が急に壊れて使えなくなった、ということはありません
また、新築の物件でも設備は同じように劣化していくので、その点ではあまり大差ないのではないかな〜と思います。

メリット:必要な設備だけでシンプルに暮らせる

最近建てられた家は、便利な設備が揃っていますよね。
例えば、浴室乾燥機、食洗機、ボタンひとつで開閉できる雨戸などなど…

羨ましいと思う気持ちもありますが、一方で私は、設備が多いことに若干の危うさを感じてしまいます

その理由は、設備が多いとそのぶん、メンテナンス代や故障した際の修繕費が多くかかるのでは…と思ってしまうからです。

中古住宅は最新の家と比較して設備が少ない傾向にあります。
このことを、本当に必要なものだけを備えたシンプルな暮らしができる と捉えると、中古住宅のメリットになりうるのではないかと思います。

理想の間取りとのギャップ

子育てと理想の間取り

理想の生活を叶えるために、「間取り」は重要ですよね。

中古住宅を探していると、「理想の間取り」の物件が見つかりにくい ということがよくあると思います。

子育て世代にとっては、とくに家族計画(子供は何人ほしいか)、家族それぞれに個室が必要か?といった点から、家選びにおいて間取りの優先度は高いのではないかと思います。

注文住宅だと間取りは自由に決めることができますが、中古住宅だとそうはいきません。

解決方法のひとつが、リフォームやリノベーションで間取りの変更をすること。
ただし、大規模な工事となり、かなりの費用がかかってしまいます。

わが家の場合 ①妥協したところ

私たちは立地と金額に惹かれて今の家を購入したので、間取りでは若干妥協したところがあります。

それは、リビングとダイニングです。
私は、家の広告などでよくある広々としたLDKに憧れていました。子供が遊ぶ姿を見守りながら料理をする生活っていいなぁ…と、漠然と考えていたのです。

しかし、購入した家はリビングとダイニングが別々だったのです。

立地も良いし、部屋の数も十分、金額も予算の範囲内。
その当時住んでいたマンションの家賃補助が無くなるタイミングで引っ越したかったので、広々LDKは泣く泣くあきらめました。

わが家の場合 ②ユニットバスがふたつ?

間取りに関してはもうひとつ、理想ではないところがありました。

それは、浴室とトイレです。
1階と2階に、トイレとお風呂が一体になったユニットバスが1つずつありました。

浴室とトイレはさすがに、別々がいい。
こちらはどうしても譲れなかったので、間取り変更リフォームを行いました。(ちなみに、約430万円かかりました…。)

中古物件の魅力

新築にはないレトロ感

最後に、中古物件ならではの魅力を紹介します。

中古の建物には、新築の建物にはない個性があります。

近年雑誌やテレビなどで「古民家」でのスローライフが紹介され、その生活に憧れている方も多いと思います。縁側、和室、欄間や床の間がある、いわゆる「古民家」は独特の趣があって、魅力的ですよね。

我が家は平成初期に建てられた家なので、古民家…とは言えませんが、それなりに趣があります。
特に、照明器具が凝ったデザインで(写真参照)、家を建てた人のこだわりが感じられます。

この照明たちは、我が家の個性となっています。

子供たちの目には、この家がどう映っているのかは分かりません。
子供が成長して独立して、ふと実家に思いを馳せるとき、懐かしいもの、暖かいものとして、この家の趣きが思い出されるなら、素敵なことだな…と思います。

中古物件に住むことは、その家を建てた人の思いを引き継いでいくことなのではないかと感じています。

個性的な我が家の照明器具
個性的な我が家の照明器具

中古戸建てって、結局どうなん?

家族にとって快適な家を作っていく必要がある

私たちが中古住宅に住んでみて思ったこと。それは、中古物件は、快適に暮らすことができるようになるまで、それなりの費用と手間がかかるということです。

その理由は、家に求めるものが人によって異なるためです。

例えば、夫婦と子供の4人家族/ペットがいる家庭/老夫婦の世帯 などなど…
その家庭によって家族構成も違えば、生活様式も違います。

よって、何をもって「快適な家」とするかは、人によって様々です。
子育て世代にとっては、「子供が安心してのびのびと過ごせる家」というのが一番大事なことでしょうか。

リフォーム・DIYは費用や時間とのたたかい

そこで、中古戸建てを購入したときには、ほとんどの場合、自分たちにとって快適な家にするためにリフォームやDIYをしていくことになると思います。

家を丸ごとリフォームできれば一番良いのですが、あれもこれもと手を加えると、トータルでかかる金額はあっという間に新築の家を買うのと同じレベルになってしまいます…。

中古住宅の《価格が安い》というメリットを活かすためには、お金をかけてリフォームするところ、手間をかけてDIYするところ、あえてそのままにするところ −この取捨選択が肝心なのかなと思いました。

快適な生活のために対策したこと。まとめると、こんな感じです。
リフォーム: ・浴室、トイレの間取り変更
       ・外壁補修
       ・網戸の穴を補修、テレビアンテナの設置など
   D I Y: ・ダイニングのフローリングを上貼り
       (断熱マットを敷き、カッターで切れるフローリング材を敷きました。)
 そのほか: ・入居時、汚れやにおいの拭き掃除

※廊下のフローリング補修やガスコンロ交換も検討しましたが、予算との兼ね合いで諦めました。

中古住宅を買って後悔していること

家を買う前は、友人を招いてホームパーティーなんていいなぁ…と思っていました。

ところが、マイホームを買って落ち着いても、あまり友人を招待する気にならないんです…。

もちろん、友人も私も忙しいため、というのも理由のひとつなのですが。
招待する気が起きない理由はおそらく、リビングが狭くて大勢でくつろげない というところにあるような気がします。

間取りで妥協した結果が、こんなところに影響してくるなんて…。と、若干後悔しています。

まとめ

価格のうえでは魅力的な中古住宅。

「自分たちが快適に暮らせるように」というのを目標に、リフォームやDIYを行いました。
おかげで、ずいぶん快適に暮らすことができるようになりました。

特に、リフォームで新しく作ったトイレや洗面DIYで壁を塗った寝室台所はお気に入りポイントです。

しかし、妥協する内容によっては購入してから「こんなはずでは…」と後悔する可能性があり、注意が必要です。

中古住宅の購入を検討するうえでは、デメリットも把握したうえで、慎重に考えていく必要がありそうです。

すー

30代半ばで、関西某所に中古戸建てを購入。
そのときの経験を伝えるべく、育児&仕事の合間をぬって執筆中。
寝かしつけ時の睡魔と日々闘っている。

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