みなさんは、「中古の家」と聞いて、どのような印象を受けられるでしょうか。
多くの方が、中古の家って虫が多いのかな?と気にされると思います。
安心して過ごせるはずの家の中に虫がたくさん出ると、日々怯えて過ごさなければならず、QOLが下がりますよね。
私は築27年の中古物件を購入しましたが、入居時に対策したり、日々気をつけて生活することで、室内での虫の発生はほとんどなく、快適に過ごすことができています。
そこで今回の記事では、中古戸建てには虫が多いのか?という疑問や、虫が室内で増えないようにするための対策について、書いていきたいと思います。
筆者はマイホームを2024年に購入、その当時、築27年でした。平成初期に建てられた家で、古民家とは言えないまでも、そこそこの年数が経過しています。
中古住宅には虫が多い?

虫が「侵入しやすい」「住みつきやすい」建物とは
いわゆる“古民家”は、通気性を良くする作りのため虫が侵入しやすい
「中古物件」と一概に言っても、その状態や建築方法は様々です。
おおむね築50年以上で、土壁や木組で建てられた伝統的な家(いわゆる「古民家」)では、やはり虫の出没が多いようです。
昔の家は「気密性」という概念がなく、夏を快適に過ごせるよう風通しを良くしていました。
結果、スキマが多く、虫が侵入することが多かったのだとか。
また、床下の土がむき出しのままになっていたため、床を伝って虫が容易に入ってきたようです。
そのため、虫の侵入を減らすためには床下を埋めるなど大規模な工事が必要になるかもしれません。
(参考:昔の家ってなんでよく虫が出る? → 大工さんに理由を聞いたら「そりゃそうだ」と納得/Yahoo! ニュースよりhttps://news.yahoo.co.jp/expert/articles/2f81b1c89eada4a8f3f30eda9741540a8b5b2415)
築30〜40年程度の家は、建物の状態を確認する必要あり
築30年程度の物件だと、基礎がコンクリートで固められている建物が基本だと思います。よって、古民家ほど虫が侵入しやすい造りではないと考えられます。
しかし、虫の多さは物件の状態によるのではないかと思います。
虫に悩まされた昭和後期の家
運悪く虫が生息しやすい物件に当たると、幼少期の私のように虫に悩まされるかもしれません…。
私は子供のころ、親が購入した中古住宅に住んでいました。
その当時で築10年ちょっとだったので、昭和の終わり頃に建てられた家だと思います。この家では、そりゃもう虫がよく出ました。特にトラウマなのが、夏になると毎日のように風呂場にゴキの赤ちゃんが出るんです…。あとは、なぜかカタツムリの赤ちゃんもよく風呂場に出没しました。

今思い返すと、お風呂場の建具の木が割れていたり、タイルと木枠の間にスキマがあったりしました。もしかしたら、そういったスキマに虫が住み着き、増殖していたのかもしれません。
何らかの対策をすれば根絶できたのかもしれません…。が、当時子供だった私には〈スキマを埋めよう〉という発想もお金もなく、ただ毎日怯えていました…(泣)
築27年のわが家
現在住んでいる家は、平成9年築(2024年当時築27年)。前述の幼少期に住んでいた家より、10〜15年ほど後に建てられた物件だと思います。
引越し後1年間の虫履歴はこんなかんじです。
アリ、ムカデ、小型ゴキがそれぞれ1回ずつ出没。何度も出没することはなく、たまたま入ってきたのかな、という印象です。
アリは20匹ほどの行列になっていて、見たときはぞっとしました。
窓か壁のどこかに、アリが侵入できる小さなスキマがある可能性がありますね…。
ただ、新築まもなくの実家室内でもアリの行列を見たことがあるので、アリの侵入リスクはどの家でも変わらないかなと思います。
このように、基本的には虫の侵入・増殖はなさそうです。
しかし、購入当初は網戸が破れていたり、勝手口にナメクジが侵入した痕跡があったりと、虫の侵入リスクが高い状態でした。
こんな物件には注意が必要!
私の体感では、中古物件だからといって、必ずしも虫が多いというわけではありません。
ただ、次のような物件には注意すべきだと思います。
また、物件の立地によっても虫の多さは変わります。当然ですが、木々に囲まれた自然が豊かなところほど虫の生息数が多く、そのぶん家に入ってくる虫も多くなります。
戸建てとマンションで差はある?
以前の記事【子育て世代が「中古」「戸建て」に住んで感じたこと(Part1)】で、戸建ての家は外との距離が近い特徴がある と書きました。
外が近いということは…、それだけ虫の侵入リスクが高い可能性があります。
カメムシや蚊などの空を飛ぶ虫は、マンションの2階や3階であっても窓から侵入してきます。
よって、戸建てとマンションで比べても侵入のリスクは変わらないと思います。
一方、地面に接している戸建てでは、必然的に、アリ、ムカデ、そして人類の敵・ゴキなど、地面をはって移動する虫が室内に侵入する確率は高くなります。(これは、マンションの1階でも同じかもしれません。)
虫の発生は物件によって千差万別。物件の状態を見て、侵入経路を断つ・室内で増殖する環境を作らない といった対策をすることが効果的です。
中古物件購入後の虫対策
中古物件を購入したなら、家の状態を把握して、できるだけ早く対策をしましょう。
この章では、私たちが引越し前に行った対策を紹介します。
スキマ対策で侵入経路を断つ
家を購入して最初にやったこと。それは、室内の点検です。
内覧時には前の住人がいたこともあり、細部をくまなくチェックできませんでした。そこで、物件の引き渡し後に細かい所を目視確認しました。
その結果、気になるところが3箇所見つかりました。
網戸の穴
こちらは内覧時から気づいていたのですが、網戸に何箇所か、けっこう大きな穴が空いていました。虫入り放題、怖すぎる。
張り替えは自分でもできるようですが、プロに貼ってもらうほうがしっかり貼れるかなと思い、リフォーム会社さんに依頼して張り替えていただきました。
台所の勝手口
勝手口の内側に、キラキラした筋状の跡が。そう、ナメクジが這った跡です。
前の住人が勝手口を開けっ放しにしていて入ったのか、閉めた状態でも扉のスキマから入ってくるのか…。後者だと怖すぎます。
こちらもリフォーム会社さんにお願いして、扉を完全に封鎖。明かり取りの窓は残したまま、壁と面一(つらいち)にしていただきました。(さすがプロ!美しい仕上がりです。)

出窓天井のヒビ割れ
2階の一室には出窓があるのですが、その上部にヒビ割れを見つけました。そこまで大きくはないですが、ヒビから合板の繊維がこぼれているような状態でした。
ホームインスペクションをしてみたところ、構造上は問題ないということでしたが、もしヒビが天井裏まで続いていたら、そこを伝って虫が入ってくるかもしれません。
そこで、ホームセンターで購入したパテでヒビを補修しました。
そのあと現在に至るまで、この部屋では特に虫を見かけることなく過ごせています。
入居前に駆除するサービス
中古物件には、すでに住みついている虫がいる可能性があります。
すでにいる虫は入居前に駆除しておくことで、安心して新生活をスタートすることができます。
そこで私は、株式会社ダスキンの『引越し虫駆除サービス』というサービスを利用しました。
こちらのサービスは、荷物や家具を入れる前の状態で行うもの。
水まわりや出入口、居室など、害虫が生息しやすい場所に薬剤(駆除剤)を設置し、害虫を駆除します。
主にゴキの駆除と、ダニ用の薬剤散布に特化しています。衛生面が気になる方は「除菌プラス」というオプションをつけることで、ドアノブやトイレ等、気になる部分の除菌をすることもできます。
このサービスのおかげで、「中古だからすでに虫がいそうだな…。」という不安は解消。
安心して荷物を搬入し、気持ちのいい状態で新生活をスタートすることができました。
日々の生活でできること

虫の侵入を防ぐため、また、室内で虫を増やさないためには、日々の生活においても気をつける必要があります。基本的なことかと思いますが、わが家では次のようなことに気をつけています。
- 扉・窓の開け閉めは短時間で
虫は、窓や扉を開閉するときに入ってくる恐れがあります。そのため、玄関や窓を開けるのはできるだけ短時間にしています。
換気のためにどうしても窓を開ける必要があるときは、必ず網戸がぴったり閉まっているかをチェックしています。
- 洗濯物は部屋干し
洗濯物は必ず部屋干ししています。
外干しをすると、取り込んだ洗濯物に虫がついてくる可能性があります。また、窓を開け閉めする回数を減らすことができるという点でも効果的です。
- スーパーの個別配送の通い箱は外に保管する
子育て世代にありがたい、生協の個別配送。わが家でも毎週お世話になっています。
不在時に置いてもらえる通い箱は、食材を回収したあと、できれば外に保管したほうがよいと思います。
箱には虫や虫の卵がついているかもしれないので、室内に入れないに越したことはないと思います。
- 生ゴミは毎日寝る前に、フタつきのゴミ箱に入れる
流し台にある生ゴミは害虫の格好の餌です。ゴキは夜に活動が活発になるので、少なくとも夜寝る前には流し台の生ゴミをまとめてゴミ箱に入れています。
こまめにゴミの処理をすることで、ゴキだけでなくコバエの発生も抑えることができます。
まとめ+α
中古戸建てに住むうえで重要なこと
築30年前後の中古戸建てでは、適切な対策を行うことで虫の発生を減らすことができます。
そのためには、購入してから入居までの早期に対策をすることが重要です。
対策のポイントは、
- 建物の状態を把握して、スキマを塞ぐ(侵入経路を断ち、増殖する環境をつくらない)
- すでに住みついている虫を駆除すること
以上のことを意識することで、中古物件でも快適な暮らしを送ることができます。
また、日々の暮らしでも油断せず対策をしていくことも、室内に虫を入れない、増やさないために大事なことです。
もし虫を見かけたら…
虫が出たら、害虫駆除サービスがおすすめ
どれだけ対策をしても、虫の侵入はゼロにはできません。
特にゴキは繁殖力が高いため、1匹見かけた時にはすでに室内で増えている可能性があります。
ゴキ対策は完璧にしたい。虫を室内で何度も見かけて出て不安…。そんなときは、害虫駆除サービスを利用しましょう。
また、株式会社ダスキンでも1回のみのスポット駆除や、年間通しての定期駆除など様々なサービスを展開しています。
首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)の方はこちら↓の「ダスキンほづみ」という代理店、その他の地域の方は株式会社ダスキンのHPをチェックしてみてくださいね。

網戸の張り替えや室内リフォームが効果的な場合あり
建具の劣化などで明らかにスキマがあいている場合、そのスキマをDIYで埋めるだけでも虫の発生を減らす効果があると思います。
それでも虫の発生が続く場合、お値段はかかりますが、室内のリフォームをするのもひとつの選択肢です。

虫対策に「リフォーム」という選択肢。虫で苦労した子供時代の私にも、教えてあげたいな…と思いました。(できるかどうかは別ですが。)
とくに虫の出没が多いのが、キッチンやお風呂場などの水回り。排水管や、排水管と床のスキマなどから侵入されることが多いようです。
築20〜30年の家では水まわりの設備が劣化している場合もあり、見えないスキマから虫が侵入している可能性があります。
その場合、設備を新しくすることで、虫の侵入を防ぐことができるかもしれません。
リフォーム業者を選ぶのに迷ったときは、目的や予算にあったリフォーム会社を紹介してくれる《リフォームガイド》がおすすめです!
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